第1条 (港湾環境影響評価の項目等の選定に関する指針)
(港湾環境影響評価の項目等の選定に関する指針)第一条環境影響評価法(以下「法」という。)第四十八条第二項において準用する法第十一条第四項の規定による港湾環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針については、次条から第十条までに定めるところによる。
第1_附2条 (施行期日)
(施行期日)第一条この省令は、平成十八年九月三十日から施行する。ただし、附則第二条第三項、第三条第三項、第四条第二項、第五条第三項、第六条第三項、第七条第三項、第八条第三項、第九条第三項、第十条第三項、第十一条第三項、第十二条第三項、第十三条第三項及び第十四条第三項の規定は、公布の日から施行する。
第2条 (港湾計画に定められる事項の精度の考慮)
(港湾計画に定められる事項の精度の考慮)第二条対象港湾計画について港湾環境影響評価その他の手続を行う港湾管理者(以下「特定港湾管理者」という。)は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価を行うに当たっては、港湾計画に定められる事項の精度を考慮し、これに応じた項目並びに調査、予測及び評価の手法を選定するものとする。
第3条 (港湾計画特性及び地域特性の把握)
(港湾計画特性及び地域特性の把握)第三条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を選定するに当たっては、当該選定を行うに必要と認める範囲内で、当該選定に影響を及ぼす対象港湾計画に定められる港湾開発等の内容(以下「港湾計画特性」という。)並びに対象港湾計画に定められる港湾開発等が実施されるべき区域(以下「港湾計画開発等区域」という。)及びその周囲の自然的社会的状況(以下「地域特性」という。)に関し、次に掲げる情報を把握しなければならない。一港湾計画特性に関する情報イ主要な港湾施設の規模及び配置に関する事項の概要ロ埋立地の規模及び配置に関する事項の概要ハその他の対象港湾計画に定められる港湾開発等に関する事項二地域特性に関する情報イ自然的状況(1)気象、大気質、騒音、振動その他の大気に係る環境(次条第四項第一号イ及び別表第一において「大気環境」という。)の状況(環境基本法(平成五年法律第九十一号)第十六条第一項の規定により定められた環境上の条件についての基準((2)及び別表第二において「環境基準」という。)の確保の状況を含む。)(2)海象、水質、水底の底質その他の水に係る環境(次条第四項第一号ロ及び別表第一において「水環境」という。)の状況(環境基準の確保の状況を含む。)(3)地形及び地質の状況(4)動植物の生息又は生育、植生及び生態系の状況(5)景観及び人と自然との触れ合いの活動の状況(6)一般環境中の放射性物質の状況ロ社会的状況(1)人口及び産業の状況(2)土地利用の状況(3)海域の利用の状況(4)交通の状況(5)学校、病院その他の環境の保全についての配慮が特に必要な施設の配置の状況及び住宅の配置の概況(6)下水道の整備の状況(7)環境の保全を目的として法令、条例又は法第五十三条の行政指導等(以下「法令等」という。)により指定された地域その他の対象及び当該対象に係る規制の内容その他の状況(8)その他の事項2特定港湾管理者は、前項第二号に掲げる情報の把握に当たっては、次に掲げる事項に留意するものとする。一入手可能な最新の文献その他の資料により把握すること。この場合において、当該資料の出典を明らかにできるよう整理すること。二必要に応じ、専門家その他の港湾環境影響に関する知見を有する者(以下「専門家等」という。)又は関係する地方公共団体からその知見を聴取し、又は現地の状況を確認するよう努めること。三当該情報に係る過去の状況の推移及び将来の状況を把握すること。
第4条 (港湾環境影響評価の項目の選定)
(港湾環境影響評価の項目の選定)第四条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の項目を選定するに当たっては、別表第一に掲げる一般的な港湾計画に定められる港湾開発等の内容(同表備考第二号イからホまでに掲げる特性を有する港湾開発等の当該特性をいう。以下同じ。)によって行われる対象港湾計画に定められる港湾開発等に伴う港湾環境影響を及ぼすおそれがある要因(以下「影響要因」という。)について同表においてその影響を受けるおそれがあるとされる環境の構成要素(以下「環境要素」という。)に係る項目(以下「参考項目」という。)を勘案して選定しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は、この限りでない。一参考項目に関する港湾環境影響がないこと又は港湾環境影響の程度が極めて小さいことが明らかである場合二港湾計画開発等区域又はその周囲に、参考項目に関する港湾環境影響を受ける地域その他の対象が相当期間存在しないことが明らかである場合2特定港湾管理者は、前項本文の規定による選定に当たっては、一般的な港湾計画に定められる港湾開発等の内容と港湾計画特性との相違を把握するものとする。3特定港湾管理者は、第一項本文の規定による選定に当たっては、対象港湾計画に定められる港湾開発等に伴う影響要因が当該影響要因により影響を受けるおそれがある環境要素に及ぼす影響の重大性について客観的かつ科学的に検討しなければならない。この場合において、特定港湾管理者は、港湾計画特性に応じて、次に掲げる影響要因を、物質の排出、埋立地の存在、主要な港湾施設の設置その他の港湾環境影響の態様を踏まえて適切に区分し、当該区分された影響要因ごとに検討するものとする。一対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る主要な港湾施設又は埋立地の存在及び当該主要な港湾施設又は埋立地において行われることが想定される事業活動その他の人の活動であって対象港湾計画の目的に含まれるもの(別表第一において「主要な港湾施設又は埋立地の存在及び供用」という。)二対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る主要な港湾施設の撤去又は廃棄4前項の規定による検討は、次に掲げる環境要素を、法令等による規制又は目標の有無及び環境に及ぼすおそれがある影響の重大性を考慮して適切に区分し、当該区分された環境要素ごとに行うものとする。一環境の自然的構成要素の良好な状態の保持を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(第四号及び第五号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。)イ大気環境(1)大気質(2)騒音(周波数が二十ヘルツから百ヘルツまでの音によるものを含む。別表第一及び別表第二において同じ。)及び超低周波音(周波数が二十ヘルツ以下の音をいう。)(3)振動(4)悪臭(5)(1)から(4)までに掲げるもののほか、大気環境に係る環境要素ロ水環境(1)水質(地下水の水質を除く。別表第一において同じ。)(2)水底の底質(3)地下水の水質及び水位(4)(1)から(3)までに掲げるもののほか、水環境に係る環境要素ハ土壌に係る環境その他の環境(イ及びロに掲げるものを除く。別表第一において同じ。)(1)地形及び地質(2)地盤(3)土壌(4)その他の環境要素二生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(第四号及び第五号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。)イ動物ロ植物ハ生態系三人と自然との豊かな触れ合いの確保を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(次号及び第五号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。)イ景観ロ人と自然との触れ合いの活動の場四環境への負荷の量の程度により予測及び評価されるべき環境要素(次号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。)イ廃棄物等(廃棄物及び副産物をいう。次条第六号において同じ。)ロ温室効果ガス等(排出又は使用が地球環境の保全上の支障の原因となるおそれがある物をいう。次条第六号において同じ。)五一般環境中の放射性物質について調査、予測及び評価されるべき環境要素イ放射線の量5特定港湾管理者は、第一項本文の規定による選定に当たっては、前条の規定により把握した港湾計画特性及び地域特性に関する情報を踏まえ、必要に応じ専門家等の助言を受けて選定するものとする。6特定港湾管理者は、前項の規定により専門家等の助言を受けた場合には、当該助言の内容及び当該専門家等の専門分野を明らかにできるよう整理しなければならない。また、当該専門家等の所属機関の種別についても、明らかにするよう努めるものとする。7特定港湾管理者は、港湾環境影響評価の手法を選定し、又は港湾環境影響評価を行う過程において項目の選定に係る新たな事情が生じた場合にあっては、必要に応じ第一項本文の規定により選定した項目(以下「選定項目」という。)の見直しを行わなければならない。8特定港湾管理者は、第一項本文の規定による選定を行ったときは、選定の結果を一覧できるよう整理するとともに、選定項目として選定した理由を明らかにできるよう整理しなければならない。
第4_附2条 (対象港湾計画に関する経過措置)
(対象港湾計画に関する経過措置)第四条特定港湾管理者(港湾環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針、環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令第二条に規定する特定港湾管理者をいう。次項において同じ。)が施行日前に環境影響評価法第四十八条第二項において準用する同法第十六条の規定に基づく準備書の公告を行っている対象港湾計画(同法第四十八条第一項に規定する対象港湾計画をいう。)については、この省令による改正後の港湾環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針、環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令(次項において「新港湾計画選定指針等省令」という。)第三条から第十八条第一項までの規定にかかわらず、なお従前の例による。2特定港湾管理者は、施行日前においても、新港湾計画選定指針等省令第三条から第十六条までの規定の例による準備書の作成等を行うことができる。この場合において、当該準備書の作成等は、新港湾計画選定指針等省令の相当する規定により施行日に行われたものとみなす。
第5条 (調査、予測及び評価の手法)
(調査、予測及び評価の手法)第五条対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の調査、予測及び評価の手法は、特定港湾管理者が、次に掲げる事項を踏まえ、選定項目ごとに次条から第十条までに定めるところにより選定するものとする。一前条第四項第一号に掲げる環境要素に係る選定項目については、汚染物質の濃度その他の指標により測られる環境要素の汚染又は環境要素の状況の変化(当該環境要素に係る物質の量的な変化を含む。)の程度及び広がりに関し、これらが人の健康、生活環境又は自然環境に及ぼす港湾環境影響を把握できること。二前条第四項第二号イ及びロに掲げる環境要素に係る選定項目については、陸生及び水生の動植物に関し、生息種又は生育種及び植生の調査を通じて抽出される学術上又は希少性の観点から重要な種の分布状況、生息状況又は生育状況及び学術上又は希少性の観点から重要な群落の分布状況並びに動物の集団繁殖地その他の注目すべき生息地の分布状況について調査し、これらに対する港湾環境影響の程度を把握できること。三前条第四項第二号ハに掲げる環境要素に係る選定項目については、地域を特徴づける生態系に関し、前号の調査結果その他の調査結果により概括的に把握される生態系の特性に応じて、上位性(生態系の上位に位置する性質をいう。別表第二において同じ。)、典型性(地域の生態系の特徴を典型的に現す性質をいう。別表第二において同じ。)及び特殊性(特殊な環境であることを示す指標となる性質をいう。別表第二において同じ。)の視点から注目される動植物の種又は生物群集を複数抽出し、これらの生態、他の動植物との関係又は生息環境若しくは生育環境を調査し、これらに対する港湾環境影響その他の生態系への港湾環境影響の程度を適切に把握できること。四前条第四項第三号イに掲げる環境要素に係る選定項目については、景観に関し、眺望の状況及び景観資源の分布状況を調査し、これらに対する港湾環境影響の程度を把握できること。五前条第四項第三号ロに掲げる環境要素に係る選定項目については、人と自然との触れ合いの活動に関し、野外レクリエーションを通じた人と自然との触れ合いの活動及び日常的な人と自然との触れ合いの活動が一般的に行われる施設又は場及びその利用の状況を調査し、これらに対する港湾環境影響の程度を把握できること。六前条第四項第四号に掲げる環境要素に係る選定項目については、廃棄物等に関してはその発生量、最終処分量その他の環境への負荷の量の程度を、温室効果ガス等に関してはその発生量その他の環境への負荷の量の程度を把握できること。七前条第四項第五号に掲げる環境要素に係る選定項目については、放射線の量の変化を把握できること。
第6条 (参考手法)
(参考手法)第六条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の調査及び予測の手法(参考項目に係るものに限る。)を選定するに当たっては、各参考項目ごとに別表第二に掲げる参考となる調査及び予測の手法(以下この条及び別表第二において「参考手法」という。)を勘案しつつ、最新の科学的知見を反映するよう努めるとともに、最適な手法を選定しなければならない。2特定港湾管理者は、前項の規定による選定に当たっては、一般的な港湾計画に定められる港湾開発等の内容と港湾計画特性との相違を把握するものとする。3特定港湾管理者は、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は、必要に応じ参考手法より簡略化された調査又は予測の手法を選定することができる。一当該参考項目に関する港湾環境影響の程度が小さいことが明らかであること。二港湾計画開発等区域又はその周囲に、当該参考項目に関する港湾環境影響を受ける地域その他の対象が相当期間存在しないことが想定されること。三類似の事例により当該参考項目に関する港湾環境影響の程度が明らかであること。四当該参考項目に係る予測及び評価において必要とされる情報が、参考手法より簡易な方法で収集できることが明らかであること。4特定港湾管理者は、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は、必要に応じ参考手法より詳細な調査又は予測の手法を選定するものとする。一港湾計画特性により、当該参考項目に関する港湾環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあること。二港湾計画開発等区域又はその周囲に、次に掲げる地域その他の対象が存在し、かつ、港湾計画特性が次のイ、ロ又はハに規定する参考項目に関する環境要素に係る相当程度の港湾環境影響を及ぼすおそれがあるものであること。イ当該参考項目に関する環境要素に係る港湾環境影響を受けやすい地域その他の対象ロ当該参考項目に関する環境要素に係る環境の保全を目的として法令等により指定された地域その他の対象ハ当該参考項目に関する環境要素に係る環境が既に著しく悪化し、又は著しく悪化するおそれがある地域
第7条 (調査の手法)
(調査の手法)第七条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の調査の手法を選定するに当たっては、前条に定めるところによるほか、次の各号に掲げる調査の手法に関する事項について、それぞれ当該各号に定めるものを、選定項目について適切に予測及び評価を行うために必要な範囲内で、当該選定項目の特性、港湾計画特性及び地域特性を勘案し、並びに地域特性が時間の経過に伴って変化するものであることを踏まえ、当該選定項目に係る予測及び評価において必要とされる水準が確保されるよう選定しなければならない。一調査すべき情報選定項目に係る環境要素の状況に関する情報又は気象、海象その他の自然的状況若しくは人口、産業、土地利用、海域の利用その他の社会的状況に関する情報二調査の基本的な手法国又は関係する地方公共団体が有する文献その他の資料の入手、専門家等からの科学的知見の聴取、現地調査その他の方法により調査すべき情報を収集し、その結果を整理し、及び解析する手法三調査の対象とする地域(以下「調査地域」という。)対象港湾計画に定められる港湾開発等により選定項目に関する環境要素に係る港湾環境影響を受けるおそれがある地域又は土地の形状が変更される区域及びその周辺の区域その他の調査に適切な範囲であると認められる地域四調査に当たり一定の地点に関する情報を重点的に収集することとする場合における当該地点(別表第二において「調査地点」という。)調査すべき情報の内容及び特に港湾環境影響を受けるおそれがある対象の状況を踏まえ、地域を代表する地点その他の調査に適切かつ効果的であると認められる地点五調査に係る期間、時期又は時間帯(別表第二において「調査期間等」という。)調査すべき情報の内容を踏まえ、調査に適切かつ効果的であると認められる期間、時期又は時間帯2前項第二号に規定する調査の基本的な手法のうち、情報の収集、整理又は解析について法令等により定められた手法がある環境要素に係る選定項目に係るものについては、当該法令等により定められた手法を踏まえ、適切な調査の手法を選定するものとする。3第一項第五号に規定する調査に係る期間のうち、季節による変動を把握する必要がある調査の対象に係るものについては、これを適切に把握できるよう調査に係る期間を選定するものとし、年間を通じた調査に係るものについては、必要に応じ調査すべき情報に大きな変化がないことが想定される時期に調査を開始するように調査に係る期間を選定するものとする。4特定港湾管理者は、第一項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、調査の実施に伴う環境への影響を回避し、又は低減するため、できる限り環境への影響が小さい手法を選定するよう留意しなければならない。5特定港湾管理者は、第一項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、調査により得られる情報が記載されていた文献名、当該情報を得るために行われた調査の前提条件、調査地域の設定の根拠、調査の日時その他の当該情報の出自及びその妥当性を明らかにできるようにしなければならない。この場合において、希少な動植物の生息又は生育に関する情報については、必要に応じ、公開に当たって種及び場所を特定できないようにすることその他の希少な動植物の保護のために必要な配慮を行うものとする。6特定港湾管理者は、第一項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、長期間の観測結果が存在しており、かつ、現地調査を行う場合にあっては、当該観測結果と現地調査により得られた結果とを比較できるようにしなければならない。
第8条 (予測の手法)
(予測の手法)第八条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の予測の手法を選定するに当たっては、第六条に定めるところによるほか、次の各号に掲げる予測の手法に関する事項について、それぞれ当該各号に定めるものを、当該選定項目の特性、港湾計画特性及び地域特性を勘案し、当該選定項目に係る評価において必要とされる水準が確保されるよう選定しなければならない。一予測の基本的な手法環境の状況の変化又は環境への負荷の量を、理論に基づく計算、模型による実験、事例の引用又は解析その他の手法により、定量的に把握する手法二予測の対象とする地域(第三項及び別表第二において「予測地域」という。)調査地域のうちから適切に選定された地域三予測に当たり一定の地点に関する環境の状況の変化を重点的に把握することとする場合における当該地点(別表第二において「予測地点」という。)選定項目の特性に応じて保全すべき対象の状況を踏まえ、地域を代表する地点、特に港湾環境影響を受けるおそれがある地点、保全すべき対象への港湾環境影響を的確に把握できる地点その他の予測に適切かつ効果的な地点四予測の対象とする時期又は時間帯(別表第二において「予測対象時期等」という。)選定項目ごとの港湾環境影響を的確に把握できる時期又は時間帯2前項第一号に規定する予測の基本的な手法については、定量的な把握が困難な場合にあっては、定性的に把握する手法を選定するものとする。3特定港湾管理者は、第一項の規定により予測の手法を選定するに当たっては、予測の基本的な手法の特徴及びその適用範囲、予測地域の設定の根拠、予測の前提となる条件、予測で用いた原単位及び係数その他の予測に関する事項について、選定項目の特性、港湾計画特性及び地域特性に照らし、それぞれその内容及び妥当性を予測の結果との関係と併せて明らかにできるようにしなければならない。4特定港湾管理者は、第一項の規定により予測の手法を選定するに当たっては、対象港湾計画に定められる港湾開発等以外の事業活動その他の地域の環境を変化させる要因によりもたらされる当該地域の将来の環境の状況(将来の環境の状況の推定が困難な場合及び現在の環境の状況を勘案することがより適切な場合にあっては、現在の環境の状況)を明らかにできるよう整理し、これを勘案して予測が行われるようにしなければならない。この場合において、将来の環境の状況は、関係する地方公共団体が有する情報を収集して推定するとともに、将来の環境の状況の推定に当たって、国又は関係する地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策の効果を見込むときは、当該施策の内容を明らかにできるよう整理するものとする。5特定港湾管理者は、第一項の規定により予測の手法を選定するに当たっては、新規の手法を用いる場合その他の港湾環境影響の予測に関する知見が十分に蓄積されていない場合において、予測の不確実性の程度及び不確実性に係る港湾環境影響の程度を勘案して必要と認めるときは、当該不確実性の内容を明らかにできるようにしなければならない。この場合において、予測の不確実性の程度については、必要に応じ予測の前提条件を変化させて得られるそれぞれの予測の結果のばらつきの程度により把握するものとする。
第9条 (評価の手法)
(評価の手法)第九条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の評価の手法を選定するに当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。一調査及び予測の結果並びに第十二条第一項の規定による検討を行った場合においてはその結果を踏まえ、対象港湾計画に定められる港湾開発等により選定項目に係る環境要素に及ぶおそれがある影響が、特定港湾管理者により実行可能な範囲内でできる限り回避され、又は低減されており、必要に応じその他の方法により環境の保全についての配慮が適正になされているかどうかを評価する手法であること。二前号に掲げる手法は、評価の根拠及び評価に関する検討の経緯を明らかにできるようにするものであること。三国又は関係する地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策によって、選定項目に係る環境要素に関して基準又は目標が示されている場合には、当該基準又は目標と調査及び予測の結果との間に整合が図られているかどうかを評価する手法であること。四前号に掲げる手法は、当該基準又は目標に照らすこととする考え方を明らかにできるようにするものであること。五特定港湾管理者以外の者が行う環境の保全のための措置の効果を見込む場合には、当該措置の内容を明らかにできるようにすること。
第10条 (手法選定に当たっての留意事項)
(手法選定に当たっての留意事項)第十条特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の調査、予測及び評価の手法(以下この条において「手法」という。)を選定するに当たっては、第三条の規定により把握した港湾計画特性及び地域特性に関する情報を踏まえ、必要に応じ専門家等の助言を受けて選定するものとする。2特定港湾管理者は、前項の規定により専門家等の助言を受けた場合には、当該助言の内容及び当該専門家等の専門分野を明らかにできるよう整理しなければならない。また、当該専門家等の所属機関の種別についても、明らかにするよう努めるものとする。3特定港湾管理者は、港湾環境影響評価を行う過程において手法の選定に係る新たな事情が生じたときは、必要に応じ手法の見直しを行わなければならない。4特定港湾管理者は、手法の選定を行ったときは、選定された手法及び選定の理由を明らかにできるよう整理しなければならない。
第11条 (環境保全措置に関する指針)
(環境保全措置に関する指針)第十一条法第四十八条第二項において準用する法第十二条第二項に規定する環境の保全のための措置に関する指針については、次条から第十五条までに定めるところによる。
第12条 (環境保全措置の検討)
(環境保全措置の検討)第十二条特定港湾管理者は、港湾環境影響がないと判断される場合及び港湾環境影響の程度が極めて小さいと判断される場合以外の場合にあっては、特定港湾管理者により実行可能な範囲内で選定項目に係る港湾環境影響をできる限り回避し、又は低減すること、必要に応じ損なわれる環境の有する価値を代償すること及び当該港湾環境影響に係る環境要素に関して国又は関係する地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策によって示されている基準又は目標の達成に努めることを目的として環境の保全のための措置(以下「環境保全措置」という。)を検討しなければならない。2特定港湾管理者は、前項の規定による検討に当たっては、港湾環境影響を回避し、又は低減させる措置を検討し、その結果を踏まえ、必要に応じ、損なわれる環境の有する価値を代償するための措置(以下「代償措置」という。)を検討しなければならない。
第13条 (検討結果の検証)
(検討結果の検証)第十三条特定港湾管理者は、前条第一項の規定による検討を行ったときは、環境保全措置についての複数の案の比較検討、実行可能なより良い技術が取り入れられているかどうかの検討その他の適切な検討を通じて、特定港湾管理者により実行可能な範囲内で対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響ができる限り回避され、又は低減されているかどうかを検証しなければならない。
第14条 (検討結果の整理)
(検討結果の整理)第十四条特定港湾管理者は、第十二条第一項の規定による検討を行ったときは、次に掲げる事項を明らかにできるよう整理しなければならない。一環境保全措置の方法その他の環境保全措置の実施の内容二環境保全措置の効果及び当該環境保全措置を講じた後の環境の状況の変化並びに必要に応じ当該環境保全措置の効果の不確実性の程度三環境保全措置の実施に伴い生ずるおそれがある環境への影響四代償措置にあっては、港湾環境影響を回避し、又は低減させることが困難である理由五代償措置にあっては、損なわれる環境及び環境保全措置により創出される環境に関し、それぞれの位置並びに損なわれ又は創出される当該環境に係る環境要素の種類及び内容六代償措置にあっては、当該代償措置の効果の根拠及び実施が可能であると判断した根拠2特定港湾管理者は、第十二条第一項の規定による検討を段階的に行ったときは、それぞれの検討の段階における環境保全措置について、具体的な内容を明らかにできるよう整理しなければならない。
第15条 (事後調査)
(事後調査)第十五条特定港湾管理者は、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合において、港湾環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあるときは、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響を的確に把握できる時期において環境の状況を把握するための調査(以下この条において「事後調査」という。)を行わなければならない。一予測の不確実性の程度が大きい選定項目について環境保全措置を講ずる場合二効果に係る知見が不十分な環境保全措置を講ずる場合三当該港湾計画の決定又は変更後において環境保全措置の内容をより詳細なものにする必要があると認められる場合四代償措置について、効果の不確実性の程度及び知見の充実の程度を勘案して事後調査が必要であると認められる場合2特定港湾管理者は、事後調査の項目及び手法の選定に当たっては、事後調査を行う項目の特性、港湾計画特性、地域特性、事後調査の実施に伴う環境への影響、関係する地方公共団体その他の主体との協力の方法、必要に応じて受ける専門家の助言等に留意し、次に掲げる事項をできる限り明らかにするよう努めなければならない。一事後調査を行うこととした理由二事後調査の項目及び手法三事後調査の結果により港湾環境影響の程度が著しいことが明らかとなった場合の対応の方針四事後調査の結果の公表の方法五前各号に掲げるもののほか、事後調査の実施に関し必要な事項3特定港湾管理者は、事後調査の終了並びに事後調査の結果を踏まえた環境保全措置の実施及び終了の判断に当たっては、必要に応じ専門家の助言を受けることその他の方法により客観的かつ科学的な検討を行うよう留意しなければならない。
第16条 (準備書の作成)
(準備書の作成)第十六条特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第二号に規定する対象港湾計画の内容を記載するに当たっては、次に掲げる事項を記載しなければならない。一主要な港湾施設の規模及び配置に関する事項の概要二埋立地の規模及び配置に関する事項の概要三その他の対象港湾計画に定められる港湾開発等に関する事項(既に決定されている内容に係るものに限る。)であって、その変更により港湾環境影響が変化することとなるものの概要2特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第三号に掲げる事項を記載するに当たっては、入手可能な最新の文献その他の資料により把握した結果(当該資料の出典を含む。)及び第三条第二項の規定による聴取又は確認により把握した結果を同条第一項第二号に掲げる事項の区分に応じて記載しなければならない。3特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に第一項第一号及び第二号に掲げる事項並びに前項の規定により把握した結果を記載するに当たっては、その概要を適切な縮尺の平面図上に明らかにしなければならない。4特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第五号に掲げる事項を記載するに当たっては、当該港湾環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を選定した理由を明らかにしなければならない。この場合において、当該港湾環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法の選定に当たって、専門家等の助言を受けた場合には、当該助言の内容及び当該専門家等の専門分野を併せて明らかにしなければならない。5特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第七号イに掲げる事項を記載するに当たっては、第七条第五項並びに第八条第三項及び第五項において明らかにできるようにしなければならないとされた事項、第七条第六項において比較できるようにしなければならないとされた事項、第八条第四項において明らかにできるよう整理するものとされた事項並びに第九条第二号、第四号及び第五号において明らかにできるようにすることに留意しなければならないとされた事項の概要を併せて記載しなければならない。6特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第七号ロに掲げる事項を記載するに当たっては、第十二条の規定による検討の状況、第十三条の規定による検証の結果及び第十四条において明らかにできるよう整理しなければならないとされた事項を記載しなければならない。7特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第七号ハに掲げる事項を記載するに当たっては、第十五条第二項により明らかにされた事項を記載しなければならない。8特定港湾管理者は、対象港湾計画に係る準備書に法第四十八条第二項において準用する法第十四条第一項第七号ニに掲げる事項を記載するに当たっては、同号イからハまでに掲げる事項の概要を一覧できるようとりまとめて記載しなければならない。
第17条 (港湾環境影響を受ける範囲であると認められる地域)
(港湾環境影響を受ける範囲であると認められる地域)第十七条対象港湾計画に係る法第四十八条第二項において準用する法第十五条に規定する港湾環境影響を受ける範囲であると認められる地域は、一以上の環境要素に係る港湾環境影響を受けるおそれがあると認められる地域とする。
第18条 (評価書の作成)
(評価書の作成)第十八条第十六条の規定は、法第四十八条第二項において準用する法第二十一条第二項の規定により特定港湾管理者が対象港湾計画に係る評価書を作成する場合について準用する。2特定港湾管理者は、法第四十八条第二項において準用する法第二十一条第二項の規定により対象港湾計画に係る評価書を作成するに当たっては、対象港湾計画に係る準備書に記載した事項との相違を明らかにしなければならない。